KEIKOのとにかくインドネシア!
         Pokoknya Indonesia!

     Vol. 3 日本のキャラクター、インドネシアへ出稼ぎするの巻
          ★アニメ編






 みなさまこんにちは。INJ インドネシア語講師KEIKOです。ご機嫌いかがですか?前作の「Ada apa dengan Peterpan」はとてもおもしろかったと(いろんな意味で(笑))ご好評いただきありがとうございました。感謝感激です(^з^)−☆Chu!!絵文字の嵐に驚かれた方、すいません(笑)。今回はちょびっと減らしてみました(*.*)エヘッ。(減ってない?(笑))


 
さて、脳天気がウリのこのコーナーですが、インドネシアを愛する者の一人としてまずはこの事件に触れないわけには行きません。みなさまご存知のとおり、多くの人々の心の楽園バリ島にて爆弾テロがありました。まだはっきりしたことはわかっていませんが、少なくとも数十名の方が亡くなり、けが人にいたっては数が知れません。被害にあわれた方々のご冥福をお祈りすると共に、二度とこのようなことが起こらない平和な楽園に一日も早く戻れるように祈らずにはいられません。今回のエッセイはこの事件のことについて書こうかとも考えましたが、書いているうちにどんどん悲しくなり、書き続けられなくなってしまいました。私同様今回の事件で心を痛めているみなさまが少しでも元気になれるよう、あえていつもの脳天気なエッセイをお届けしたいと思います。

 
それではいつもの脳天気な調子でいきまーす (*^-)vィェィ♪  みなさま、日本の漫画&アニメが世界各国で愛されていることをご存知ですか?様々な漫画やアニメがそれぞれの国の言葉に翻訳され、世界中で愛されています。インドネシアも例外ではありません。多くの日本の漫画、アニメ、その他バラエティ番組や連続ドラマなどがインドネシア語に翻訳され、放映・出版されています。 インドネシアで認知度の高い日本の曲はドラマの主題歌であることが多く、また、日本通のインドネシア人の間ではドラマの主役の俳優が大人気だったりします。 当時はキムタク主演のドラマが放映されていたのでインドネシアの若い女性の中には 「タクヤキムラ大好き〜」(^з^)−☆Chu!! という人も多かったんですよ。

 というわけで、今回は日本のテレビ番組のインドネシア事情についてお話したいと思います。まずはアニメ編です。だってこっちの方が好きなんですもーん。(≧ε≦)インドネシアに住んでいた頃は毎日欠かさずテレビやVCDVideo CD)でインドネシア語吹き替えの日本のアニメを観ていました。日曜日にいたっては朝7時くらいからお昼までいろいろなチャンネルで日本のアニメをやっていましたから、午前中いっぱいテレビにかじりついていました。最初はびっくり\(O)/。だってドラえもんが、パーマンが、クレヨンしんちゃんが、コナンが、ルフィが、犬夜叉が、メーテルや鉄郎が、ピカチュウが、あ、ピカチュウは「ピカー」しか言わないから一緒か(笑)、(ご存知のキャラクターありましたか?)その他全ての日本のアニメキャラクター達がインドネシア語を、しかも流暢にしゃべっているのですもの。
メーテルさん、インドネシア語お上手ですね(笑)(KEIKO画)

 メーテルが「Aduh!Bagaimana ini ! (まぁ、どうしましょう!)」って言ってるんですよ!インドネシア語吹き替えなんだから当たり前なのですが、最初はものすごい違和感。でも人間って慣れる生き物なんですよね。毎日観ているうちに不思議とそれが当たり前になってきて、帰国後、「うわぁ、日本語しゃべってる!すごい!」と感心してしまった私ですヽ(°◇° )ノヽ( °◇°)ノ。

それはそうとして、インドネシア語版アニメを観ていてつくづく「インドネシアだなぁ」と思うことがいくつかあります。一つ目は吹き替えの声優さん。アニメの場合、絵を見ると自然にそのキャラクターの声が浮かぶといったようにキャラクターとその声はとても深く結びついていますよね。サザエさんといえばこの声!というように。インドネシアでもなるべく日本のアニメの声優さんの声に似ている人を選んでいるようです。クレヨンしんちゃんは「もしかして同じ人?」\(@O@)/と間違えるほどのそっくりさ。でもそこはやっぱりインドネシア。アニメによっては日によって声優さんがころころ変わります。しかも主役の声が(笑)。まるで「あなたダレ?」ヽ(゜ロ゜;)ノと思うほど先週の人とは似ても似つかない声だったりします。アレ?と思っていると翌週はまた元の人にもどっていて、先週主役の声をしていた人が違うキャラクターの声で出演していたりします。想像してみてください。先週サザエさんだった声が今日はフネさん、来週はまたサザエさん。こんな感じなんです。わけわかりません(笑)ころころ変わるのは声だけじゃありません。キャラクターの呼び名まで変わります。
 

こんな感じだったでしょうか。(KEIKO画)アラレちゃん、どっちで呼ぶか決めて〜(笑)
 一昔前に大ヒットした人気アニメ「ドクタースランプ」ご存知ですか?大きなめがねをかけたおちゃめなアンドロイド「アラレちゃん」が主役のドタバタコメディです。日本語版ではアラレちゃんをつくった天才博士「則巻千兵衛(のりまきせんべえ)」のことをアラレちゃんは「博士」と呼んでいました。当然アニメの最終回までずっと「博士」と呼んでいます。インドネシア語版ではなんて呼ぶのかしらとわくわくしながら観ているとアラレちゃんが千兵衛さんに向かって叫びながら走ってきました。「Doktorドクトール!(博士)」ふむふむ。なるほど、博士だからDoktorね。そのままかー。かなり納得した私。そしてコマーシャルの後、アラレちゃんが再び千兵衛さんに話しかけました。「Profesorプロフェソール(教授)」。・・・。あれ?さっきはDoktorって呼んでなかったっけ?私の気のせい?翌週にはまた「Doktor」でその翌週は「Profesor」。どっちやねん!(笑)

 二つ目は海賊版との戦い(笑)。インドネシアでは市場や道端で至極当たり前のようにいわゆる「海賊版」のCD、VCDが売られています。一時、規制が強化され街から一斉に消えた時期があったようですが、またじわじわ復活してきているようです。市販されている正規の媒体をコピーしたものやテレビ番組を録画したもの。ひどいものになると映画館に家庭用ビデオカメラを持ち込んで録画したと思われる映画まであります。(席を立ってトイレに向かう観客まで映ってます(笑))
 そんな海賊版対策として始めたのでしょう。ある日突然テレビアニメの画面左上にテレビ局のシンボルマーク、そして下1/5ほどのスペースに常にCMが流れているようになりました。これがまたうっとおしいのなんのって。一画面で二つの物語が展開しているようなものです。想像してみてください。感動の名場面で涙している画面の下では「○○アイス。おいしいよ(^o^)」。やかましいわ〜!o(0´)=★()゜O゜)。
番組中にアイスクリームのCMが流れています。
これはまだおとなしい方です(笑)
  
海賊版では左上のテレビ局のロゴをキャラクターの絵で隠し、CM部分は色で塗りつぶされています。ここに番組のタイトルを表示しているものもあります。

 しかし海賊版も負けていません。観てびっくり。画面1/5CM部分を色で塗りつぶしごまかしていました。アバウトなインドネシアですもの。塗りつぶした部分から時々CMの動画がはみ出していて、「あぁ、あのアイスクリームのコマーシャルね」とわかっちゃう。そこがまた愛すべきインドネシアなんですけどね(笑)。

(注)海賊版の販売・購入は違法です。 正規品を購入しましょう! ・・・・ 次号ドラマ・バラエティ編へ続く (^。-)-☆

>>THIS PAGE TOP    >>POKOKNYA INDONESIA