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                   ジャワ島の中部に位置する古都ジョグジャカルタは、ジョグジャとも呼ばれ、庶民の精神的なよりどころとなっている王家が存在するジャワ文化発祥の地です。 
       
       7〜9世紀に仏教文化が栄え、近郊にある世界最大の仏教遺跡、ボルブドゥール遺跡は世界遺産に指定されています。その後、栄えたのはヒンドゥー教文化で、代表的な建築物は、別名ロロ・ジョングランと呼ばれるプランバナン遺跡。ジョグジャカルタ近郊には、セウ、カラサン、サリ、ムンドゥットなど多数の遺跡が点在し、遺跡巡りをしながら、歴史に思いをはせ、その優美で繊細なレリーフや建築様式を堪能することができます。 
       
       1755年にハメンクブオノ1世の統治によりイスラム国マタラマ王朝の首都となると、その後、インドネシアの独立まで栄華を極めました。その伝統儀式や文化は、今なお人々の生活の中に宮廷音楽、舞踊、影絵芝居(ワヤン)として受け継がれています。 | 
                 
              
             
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            ■ボロブドゥール遺跡 Candi Borobudur  ボロブドゥールは、ジョグジャカルタの北西約42キロに位置し、火山に囲まれた緑豊かな平野にあります。 
             8世紀半ばから9世紀頃、この地に栄えたシャイレンドラ王国によって建造されたと伝えられていますが、1814年、英国人ラッフルズに発見されるまで、その姿を表すことはありませんでした。当時の歴史については神秘のベールに包まれた世界最大の仏教遺跡です。 
       崩壊する遺跡を文化遺産として後世に受け継がせるために、ユネスコが1968年から83年まで15年の歳月と、2200万ドルの資金をかけた修復、保存の一大プロジェクトが行われました。 
             9層の基壇から成り、下6層が方形、上3層が円形で、その上に仏像の安置された釣鐘上の仏塔(ストゥーパ)が並んでいます。回廊の壁には、浮き彫り(レリーフ)が施され、釈迦の生涯や仏典を題材とした物語が展開されています。 
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            ■プランバナン遺跡 Candi Prambanan 
            
            
 ジョグジャカルタから東へ17キロのところに、いくつもの遺跡が広がるプランバナン遺跡群があります。なかでも、シヴァ神殿であるロロ・ジョングラン(細身の乙女)は、プランバナン寺院の別名にもなっており、艶やかな美しさです。回廊の外壁には、古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」を題材とした浮き彫り(レリーフ)が刻まれています。 
       満月の夜の前後4日間に、プランバナン遺跡を背景に演じられるラーマヤナ舞踊(ラーマーヤナ・バレー)は必見です。ガムラン音楽にのって、優美に舞う美しさや繊細な身のこなしは、観客を幻想の世界に導きます。 
             
             
             
             
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            ■ムンドゥット遺跡 Candi Mundut  ムンドゥット遺跡は、ボロブドゥール遺跡から東に3キロに位置する仏教寺院です。 
       基壇の堂の壁面に施されているのは、仏像の浮き彫り(レリーフ)。堂の中に入ると、暗闇の中に、三体の仏像が安置されています。中央の如来像は高さ約3メートル、左右の観音像は高さ約2.4メートルで、いずれもふくよかで穏やかな顔をしています。 
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            ■王宮 Kraton 
             長年にわたり、ジョグジャカルタを統治してきたスルタン・ハメンクブオノの王宮です。 
             博物館があり、歴代のスルタン(王)の肖像や家具調度品、衣装、乗り物、宝物などが展示されています。 
             王宮内には、ジャワの伝統的な民族衣装を着た衛兵がいて、腰には、クリス(波型の刃をしたジャワ独特の刀)を差しています。衛兵は王宮の保護、および管理をしています。 
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            ■マリオボロ通り Jalan Malioboro 
             ジョグジャカルタのメインストリートで、ホテル、レストラン、デパート、スーパー、ショップが立ち並び、一日中、人の往来が絶えません。 
             昼間は、高級品店から露天商まで、目的に合ったショッピングが楽しめます。 
             夜になると、通り沿いにチャーハン、スープ、焼き鳥、煮物、揚げ物などを売るワルン(屋台)が店開きします。ケロシンランプの下で、胃袋を満たそうとする庶民でにぎわいます。 | 
                    
            ■ワヤン(影絵芝居) Wayang 
             水牛の皮をくりぬいて彩色を施した人形がワヤン・クリッ。その人形を、ガムランの音楽に合わせて自由に操るのが、ダランと呼ばれる人形遣いです。 
             ワヤンは結婚式などのお祝いの席などで上演され、夜から明け方まで、一晩中、演じ続けられることもあります。 
             
             
             
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            ■バティック(ジャワ更紗) Batik 
             ジャワ更紗として日本でもおなじみのバティック。なかでも、ジョグジャカルタは、その主要生産地で、今でも人々の日常着として親しまれています。鳥、花、動物、果実などの模様は、村によって様々。 
             手描きの高級品から、型押しやプリント染めの安価なものまで、種類も豊富です。衣類だけでなく、インテリアや小物などもあり、お土産にも最適です。 
             バティックの制作過程を見学できる工房もありますので、繊細な模様を描き出す職人技をぜひご覧ください。 | 
                
            ■銀細工 Silver 
             ジョグジャカルタの手工芸品は銀細工も有名です。細い銀の針金を自由自在に折り曲げて、たちまち、ブローチ、イヤリング、ペンダントなどのアクセサリーや、小物、置物、絵画などを作り上げてゆきます。 
             銀細工ショップにも、制作過程を見学できるところがあります。 
             
             
             
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